2020.03.30
神秘の美しさ
「刺巻湿原のミズバショウ」
仙北市の田沢湖エリアには、ハンノキ林が広がる約3haの湿地に約6万株のミズバショウが群生する刺巻湿原があります。雪解け水が増える4月中旬から5月初旬に見頃を迎えます。
この地域に詳しい仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」の元野克子さんによると、国道や鉄道路線に近い場所に、広大な群生地が見られるのは珍しいそうです。湿地内には木道が整備され、ミズバショウを間近で観察することができます。
白い花びらのように見える部分は葉が変形したもので、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれます。仏像の背後にある炎をかたどった飾りに似ていることから、この名が付けられました。水面からの立ち姿は凜としていて、気品が感じられます。
ここではミズバショウ以外にもさまざまな山野草が見られます。例えば湿原の奥に群生しているのは、「春の妖精」と呼ばれるカタクリ。紫の花びらを下向きに大きく広げながら咲く姿は、可憐でひたむきな印象です。
見頃の時期に合わせて毎年開催されるのが、「刺巻水ばしょう祭り」。特設会場では、民謡や手踊りなどのステージイベントや特産品の販売が行われます。散策の合間の腹ごしらえにおすすめなのが、秋田ならではの郷土料理コーナー。きりたんぽに味噌を付けて焼いた「味噌たんぽ」や、田沢湖の名物「山の芋鍋」などが味わえます。
神秘的な山野草と澄んだ空気、滋味豊かな味わいが非日常を感じさせ、心を潤してくれます。
※新型コロナウイルスの影響により、「刺巻水ばしょう祭り」は中止となりました。詳細につきましては直接お問い合わせください。
仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」 元野 克子さん
刺巻湿原のミズバショウ
- 東北自動車道盛岡ICから約50分
- 住所
- 秋田県仙北市田沢湖刺巻MAP
- 電話
- 0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)
- 時間
- 4月11日(土)~5月5日(火・祝)
- 駐車場
- あり
- WEB
- https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/04_sashimaki.html
ミズバショウの群生地は約30~40分で一周できます。