特集No.10福島

2019.06.25

宝石のようなゼリーがSNSで話題
「ゼリーのイエ」

小名浜の海岸から1kmほど離れた住宅街の一角に、ゼリー専門店「ゼリーのイエ」はあります。住宅の庭先を改装した約5坪の店舗には、開店と同時に多くのお客さんが訪れ、ガラスケースに並んだゼリーを嬉しそうに眺める表情は、まるで宝石に見とれているかのようです。

お店の歴史は古く1988年に住宅の玄関先で販売を開始しました。「私の母が入院した際、祖母がお見舞いのために手作りしたオレンジとミルクのゼリーを見て、落ち込んでいた気持ちが一気に晴れたことからゼリー作りを始めたそうです」そう話すのは2代目店主の杉山修一さん。「以前は地元の方の口コミでしか存在が知られていなかったので売れ残ることもありましたが、Webサイトを自作したことからメディアに取り上げられ、徐々にお客さんが増え始めました」。

現在ではSNS映えするゼリーとして全国から注目されていますが、その魅力は見た目だけではありません。一つひとつ手作りされる天然ゼラチン100％のゼリーは一部の商品を除き、添加物を一切使用しないこだわりよう。素材の自然な甘みや酸味が楽しめ、さらにゼリーに包まれたムースはさっぱりとした口当たりのアクセントに。「お客さんの反応や季節にあわせて、ゼリーに入れる具材を微妙に変えたり工夫しているんですよ」と杉山さん。春には桜を使ったゼリーがお目見えするとのこと。入学式や子どもの日のおやつに、見て食べて2度満足のゼリーはいかがでしょうか。