2017.02.10
舟上で味わう冬のごちそう
「しし鍋」
古くは年貢米に始まり、明治に入って木材、木炭、石材などの輸送と、昭和の初めまで重要な物資輸送路として栄えてきた阿武隈川。この舟運のなごりを今に伝えているのが阿武隈ライン舟下りです。
毎年12月1日からは「こたつ舟」がお目見えし、こたつに入って丸森の郷土料理・しし鍋を味わいながら舟下りを楽しむことができます。舟は両サイドを透明パネルで覆い冬仕様になっているので防寒対策も万全です。
しし鍋を作っているのは、地元でイノシシ料理を提供している老舗「金八寿司」の親方・砂澤守さん。「イノシシ肉のおいしさは脂身にあり、オレイン酸が豊富で臭みがなくさっぱりとした食べごたえ。赤身は色が濃く、甘みがありジューシーなのが特徴です。冬を越すためにたくさん栄養を蓄えているこの時期が一番おいしいです」と話します。
砂澤さん特製の味噌仕立てで仕上げた鍋は、イノシシ肉と旬の食材のうま味がぎっしり。歳月をかけ刻んできた美しい渓谷と風情ある冬景色を眺めながら、船頭さんの流暢なガイドを聞きつつ鍋を食べるひとときは、この時季だけのごちそうです。
(左)金八寿司 砂澤守さん
(右)佐々木美枝子さん
阿武隈ライン舟下り
- 東北自動車道白石ICから車で約40分、または常磐自動車道山元ICから車で約20分
- 住所
- 宮城県丸森町字下滝12MAP
- 電話
- 0224-72-2350
- 期間
- こたつ舟期間:12月1日~2017年3月26日(12月28日~1月3日は休み)
- 料金
- 鍋セット料金(乗船料込):しし鍋大人3,000円、小人2,400円
※要予約 - WEB
- http://marumori.jp/spot/funakudari/
阿武隈ライン舟下り
東北第二の大河、阿武隈川を約1時間かけて運航。名勝・奇岩がつくりだす四季折々の風景は見応えたっぷり。